仮想通貨でも利用できるレバレッジはFXより低い倍率が良い?
仮想通貨のレバレッジ
FXでよく使われるレバレッジは仮想通貨の投資でも利用できます。その倍率については低めがよいとされていますが、それはなぜでしょうか。仮想通貨におけるレバレッジの利用について理解しておきましょう。
外国為替証拠金取引、いわゆるFXと仮想通貨の取引に共通していえるのは、レバレッジを利用できることです。レバレッジとは、自己資本に他人資本を加えて取引を行うことで利益率を上げる仕組みです。
これにより、自己資本の何倍もの資金で取引を行うことが可能になります。もちろんこれは利益と損失の割合がともに高まる、諸刃の剣であることを忘れてはいけません。
レバレッジで設定可能な最大値は取引所によって異なります。仮に自己資本25万円で取引をしようとして4倍のレバレッジをかけた場合、最大で100万円の取引が可能になります。
この資本で仮想通貨を100万円分購入し、価格が20パーセント変動した場合を考えてみましょう。価格が120万円に上がった場合、25万円の自己資本で20万円の利益を上げられたことになります。
このように、少ない自己資本で大きく利益を上げられることがレバレッジのメリットです。逆に80万円に下がった場合は20万円の損失です。つまり元の自己資本分に対する損益もレバレッジ倍率である4倍になるということです。
仮想通貨でレバレッジを利用する場合
仮想通貨でレバレッジを利用する場合は、ボラティリティも考慮に入れておく必要があります。ボラティリティとは価格変動の激しさを表すパラメータです。
FXで米ドルと円の間で取引を行う場合に比べて、仮想通貨のボラティリティは10倍近くにもなるといわれています。実際にビットコインなどではほんの10分で数万円も価格が動くことはめずらしくありません。
レバレッジは本来の自己資本からは得られるはずのないリターンを望めることから、人気も高い方法です。しかし損失もそのまま同じ倍率で跳ね返ってくるという点を決して忘れてはいけません。
本来利益ではなくこのリスクにこそ目を向けるべきなのです。また手数料も取引所によって異なりますが、1日の取引に対し約0.04パーセントがかかることも頭に入れておきましょう。この手数料は長期でみると無視できない数字になってきます。
多くの場合、レバレッジをかけてまで取引を拡大する必要はありません。特に初心者が大きく利益を出そうとして安易に手を出すのはおすすめできません。
ボラティリティの大きい仮想通貨の投資では損失が何倍にも膨れ上がるレバレッジが、場合によっては命取りになりかねません。利用する際はできるだけ少ない倍率で行うようにしましょう。